上牧春日神社「お粥占い」
2025年1月14日コロナウィルス感染症以降5年ぶりに、上牧春日神社において氏子の方々により「お粥占い」が行われました。お粥占いは、その年の農作物の出来具合を占うもので、日本の各地で見られます。過去の水害で記録は残っていないと聞いていますが、写真にある鈴(リン)には、「上牧村 天保15年 壱ノ宮」と書かれた形で鋳造されています。天保15年は西暦1844年にあたり180年前であり、お粥占いは、180年前又はそれ以前から毎年1月14日に執り行わられていたと思われます。過去には濱田高槻市長にも来て頂きました。
お粥占いは、お釜にお米と小豆を入れ、その中に1番、2番、3番とされるヨシを入れてお粥を焚き上げます。その間、本立院のお上人によりお経が唱えられています。
炊き上がったお粥の釜から1番、2番、3番のヨシを取り出し、その中に入っている小豆とお米の数により占うものです。小豆が入れば、その年は暑く、山のものと畑の作物は、暑さで不作とされています。また、米作では、1番は早生、2番は中生、3番は晩生とされ、ヨシの中に多くのコメが入ったものの時期に合った苗を植えれば良いという占いです。今年は2番のヨシには小豆3粒、お米48粒と一番多く、暑い夏で中生の苗を植えれば豊作になるという結果でした。
「神社にお上人のお経?」と思われますが、明治政府が1868年に発布した「神仏分離令」によって、神社と寺院が分離させられるまでは、神仏混淆(こんこう)で信仰されていたことから納得です。
令和7年1月14日 上牧春日神社 氏子 H.U